2012年12月26日水曜日

「総合診療医」と呼ばれることになりました

あまりニュースになることはありませんが,これから数年の間に日本の専門医制度が大きく改革されることになっています.
厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」で議論を続けているのです.
この改革では私達「家庭医」が内科・外科・産科・小児科などの主要な専門診療科の一分野として新たに位置づけられる方向で議論が進んでいます.
実は私達は家庭医療を専門としていても診療所の看板に「家庭医療科」と書く(標榜する)ことができずにいる状態なのです.
ご覧頂くと分かるのですが「内科・小児科」となっています.
ただ,よく考えるとこれもおかしいですよね.
ヤマダの専門医としての能力は「家庭医」であるのに「内科・小児科」と名乗ってもよい.極端な話ですが,制度で標榜してもよいと認められた診療科目ならば更別村診療所の看板に明日から突然「心臓血管外科」と書いても罰せられたりしないのです.

そんないい加減な形で診療科目を掲げることを許可している限り,日本の医療が国民の皆さんに真の意味で安心・信頼頂けるようにはならない!
ということで厚生労働省が本腰を入れて検討している,というわけです.

新しい専門医制度は今後医師にとっては現状よりもはるかに厳密になり,国民の皆さんにとっては今よりも分かりやすい制度となるように議論されています.

そこで本日(12月26日),その新しい専門医の名称が「家庭医」・・・ではなくて,「総合診療医」にほぼ決まりました(関連記事).
いろいろな理由があってこうなったのでしょうが,ヤマダ個人は「家庭医」がよかったなあ・・・
とはいえ,名称うんぬんよりも家庭医が日本の医療制度の中にしっかりと位置づけされていくことが大切.
記念すべき日になりました.


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