2013年3月7日木曜日

グループ診療だからこそ

  写真は先日できあがってきた2013年度の診療所の年間事業予定表です.
  黄色いところは土日・祝日.それ以外の書き込みは診療(外来,入院,訪問,24時間体制)以外の何らかの事業が入っています.
  学校医として内科検診や心臓検診,村の高齢者健診,予防接種(10月から12月にかけてはインフルエンザも)・・・中でも特筆すべき点は乳幼児健診でしょうか?
  従来のお膝元・更別村,隣接する中札内村,大樹町に加えて,今度は広尾町も加わり4町村を担当させて頂くことになりました.
  広尾町の小児医療を長年支えてこられた先生がお亡くなりになったため(本当に残念です・・・これで帯広より南に「小児科医」はいなくなってしまいました),私達に声がかかったのです.これで毎週火曜日の午後はどこかの乳児健診に出かけている,という状態に.
  この予定表にはありませんが,他にも,連携するコムニの里への回診や各種会議,地域での講演会,(主にヤマダの)出張も加わります.
  このブログでも何度か紹介しましたが,東日本大震災・被災地の診療支援にでることもありましたね.
 
  このように診療所を飛び出して活発に対外的な仕事もこなしているのですが,これを支えるのは何か?
  それは以下の2点につきると考えています.
  ①     複数の「家庭医」による「グループ診療」である,ということ.
  ②   「病院」ではなくて「診療所」であるということ.

 
  複数の家庭医が務めているからこそ,本分の診療を守りつつ,診療外の仕事がこなせるのようになります.また,「病院」という規模になるとどうしても仕事に占める診療(外来・入院)の割合がどうしても増え診療以外の仕事を引き受けることが難しくなっていく傾向にあります.

  地域で私達家庭医が保健・福祉と密に連携しながら地域に広く貢献しうる医療を展開するためには,実はこういった「環境面」の影響も大きいのです.

  幸い人口3400人の更別村ではこのような診療所の形態がフィットしていますが,もう少し人口規模の大きい町ではどうでしょうか?  または都市部では?
  「この町にはどのような医療の在り方が望ましいのだろうか?」皆さんみんなで考えるべき大事なテーマだと思います.
 
 
 

 
 
 


0 件のコメント:

コメントを投稿

医業も父親業も日々鍛錬。 第39回 「両親へ」 〜 どんぐり通信 2024年3月号より〜

  久しぶりにどんぐり保育園のかわら版「どんぐり通信」への連載を紹介します。 3月号は毎回旅だつ子どもたちやその保護者の皆様に宛てて記事を書かせてもらっているのですが、反響が大きかったようですので、皆様にもお読み頂けると幸いです。  2023...