2013年3月23日土曜日

乳児健診レクチャー in 広尾

3/21(木)の診療終了後,広尾町にお邪魔して乳幼児健診に関する勉強会を開かせていただきました.

3/7 グループ診療だからこそでご紹介したとおり,4月から十勝最南端・広尾町の乳児健診を担当することになったのですが,新しい試みとして数年かけて地元の町立病院の先生方にお仕事を委譲させて頂くことにしました.
この勉強会はそのキックオフ!というわけです.

地域医療を担う医師の多くは日常診療,とくに時間外の夜間診療で子供を診療する経験を持っています.しかし乳幼児健診は別物.とくに症状のない小さな赤ん坊の体をさわって病気を見つけ出すという行為は「重大な病気を見逃してしまうのではないか?」と不安を感じてチャレンジするには地域医療を担う医師にとって非常に敷居の高いものです.
そういうバックグラウンドを考慮すると,「乳幼児健診の仕事を学ぼう!」と快くこの新しい試みにご協力いただく広尾町立病院のヌマタ先生 フジタ先生 タケナカ先生には本当に頭が下がります!

さて,勉強会は夕方18:00から19:30の90分.
90分で乳幼児健診の全てをお伝えすることはできません.
今回は「乳幼児健診ってやりがいのある仕事だなあ」「4月から乳幼児健診の現場にいくのが楽しみ!」と思って頂くことを目標として,
(1)乳幼児健診は何のためにやるの?
(2)乳幼児検診では何をみるの?
(3)乳幼児検診における医師の役割って何?
(4)実際どうやるの?
という内容にしました.
実はこの内容,更別村診療所に勤務する家庭医を志す若手医師に長年ずーっとやってきたものでもあります.

勉強会で特に大事にしているのは「何のためにやるの?」というところです.
ほとんどの人が「病気を早期に見つけるため」「発達の問題を早く見つけるため」と答えて下さいます.まったくもって大正解なのですが,勉強会ではそこに「なぜ早く見つけるの?」「なぜ?」「なぜ?」と問い続けることにしています.
結果として行き着くのが

1人でも多くの子をこの社会に生きる価値ある存在として送り出したいつまり子は社会の宝」ということ

という大義名分なのかな,とヤマダは考えています.
実際の乳幼児検診の現場は数分単位でひたすら子供達の診察を繰り返すのみ,です.
「何のために」が深く理解されていることで,この仕事のやりがいにつながりますし,仕事の質も変わってくる,と考えています.

勉強会には3名の先生方ともに積極的に参加して下さり,懇親を深めることもできました.

これからの数年,よろしくお願い致します!

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