2016年12月31日土曜日

年末年始のご挨拶 〜診療所かわら版2017年1月号より〜

 自然災害に見舞われ,大変だった平成28年が暮れようとしています.医療面においては幸いにも被害はなく事なきを得たのですが,医療機関としてその備えは十分だったのか考えずにはいられません.住民の皆様も今年ほど自然災害が「自分事」になったことはないのではないでしょうか?
 さて平成28年度,更別村の保健・医療・福祉は未曾有の少子高齢化社会をみすえて重要な課題に取り組みはじめました.更別村における「地域包括ケアシステム」の構築です.
 更別村に住むあらゆる人が住み慣れた地域でその人らしく尊厳を持って暮らし,老い,最期を迎えられる体制作りです.目下の課題はご高齢の方たちのケアで,鍵を握っているのは在宅医療・介護の充実です.私たち専門職はもちろん,住民の皆さんの理解と協力なくして実現は難しいものです.
 私たち診療所は平成29年度以降も引き続きこの「地域包括ケアシステム」構築に積極的に関わり,診療所運営に反映させて参ります.
 また,今年も地道に当院の診療内容の向上に努めて参りましたのでお知らせします.
   小児患者さんのサービス向上のために更別村,中札内村,大樹町の乳幼児健診の場を利用してアンケート調査を行い貴重な情報をいただきました.この結果を元に改善策を練り実行に移したいと考えています.
   ご高齢の方が入院後,施設や自宅への退院を円滑に支援するための「退院支援」サービスを充実させました.
   その他,糖尿病性神経症の検査や女性の健康問題へのサービス向上として低用量ピルの処方を開始しました.
 当院は住民の皆さんの日常的なかかりつけ医として役割を果たせるようこれからも改善を続けて参ります.新年もまたよろしくお願い致します.

 新年が皆様にとってよい1年になることをお祈りいたします.

所長 山田康介

2016年12月29日木曜日

低用量ピルの処方を開始します


低用量ピルは、女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)を適切に調整することで排卵を抑制するお薬です。
毎日1回1錠ずつ飲むことで、確実に避妊する(望まない妊娠を防ぐ、成功率ほぼ100%)ことができます。避妊をしたい女性が自分自身の意思で避妊できる方法です.また,お薬を中止すれば、すみやかに妊娠できる体に戻ります.

また、毎月の生理に伴うつらい症状(生理痛、頭痛、肩こり、腰痛、めまい、吐き気、むくみ、イライラや憂うつなど気分の変調、乳房の張りや痛みなど)を軽くする効果や大人ニキビ・肌荒れ・多毛症の改善、生理が周期的になり出血量を減らす効果もあります。

試験や旅行など大事な予定にあわせて、計画的に生理日を変更することもできます。
その他にも子宮内膜症の予防・進行抑制、子宮体がんや卵巣がん・卵巣のう腫のリスク低下、乳房の良性腫瘍の発生率低下など避妊以外にも多くの効能があり、海外では広く普及(欧米では約40%)しているお薬です。

診察料と薬代1か月分の料金
初診時: 2,100円
再診時: 1,640円

※ 冬期は暖房費加算があります.
※ 副作用等なければ長期処方(最長3か月)可能

避妊の相談や生理に伴うつらい症状でお悩みの方、大事な予定にあわせて生理日を変更したい方は、ご相談ください。             

医師  棟方 智子

2016年11月23日水曜日

子どものインフルエンザ 重症化に気づく観察点は?

今年度(2016年度)は早めに流行がやってきそうなインフルエンザ.
昨年は流行が遅かったため,「今年の接種は遅めに…」と計画されていた方もいらっしゃると思いますが,なるべく早めにワクチンを接種しましょうね.
インフルエンザワクチンはたくさんの方が接種することで流行しにくくなるという特徴があります(集団免疫といいます).
特に保育園・幼稚園,小・中学校と集団生活をするお子さんは重要です.
インフルエンザはお子さんでは重症化したり,亡くなることもある,風邪とは異なる感染症です.
朝日新聞デジタルのコラムでそのような重症化に早く気づく観察点を紹介しています.
下記のリンクからお読みいただけます.是非お読み下さい.

朝日新聞デジタルコラム「子どものインフルエンザ 重症化に気づく観察点は?」

2016年11月16日水曜日

新しいニキビ治療 〜かわら版2016年11月号より〜

今回のテーマは、ズバリ『ニキビ』です。ニキビと聞いて皆さまどんなことを思い浮かべますか?過去の甘酸っぱい思い出?あるいは治療に難渋しつらい思いをした、あるいは今も苦労している方もおられるかもしれません。
 そんな中、今年(2016年)にニキビの治療のガイドライン(一般的な検査や治療の道しるべ)が改訂されました。
 これまで使ってこなかった新しいお薬(海外では随分以前から使用されて安全性は確認されているもの)が推奨されたり、また飲み薬と塗り薬の組み合わせのお勧めが変わったりなど、目立った変更点がいくつかありました。

以前、『ニキビは青春のシンボル』などと言われ、生理的現象として軽視されていた時期がありました。確かに日本では90%もの人がニキビを経験するものの、そのうち医療機関を受診するのは10%ほどと言われています。
しかし実際はどうでしょうか?軽くて済む方もおられる一方で、重症化し痕が残ってしまいつらい思いをする方も少なくないと思います。
ニキビは脂質(あぶら)の代謝異常、皮膚の角化異常、細菌の増殖が複雑に関与した皮膚の炎症による病気です。ニキビが出始めた早い時期に治療をすることで、瘢痕(痕を残すこと)を予防できるというデータも出てきました。
 それを踏まえ、更別村診療所でも新しいガイドラインに沿った治療が行えるように、扱うお薬を追加したりなど必要な対処を行いました。
 ニキビでお困りの方がおられましたら、是非一度ご相談頂ければと思います。ライフスタイルやスキンケアも治療にとって大切であり、これらについてもご相談させて頂きます。

医師  川合 晴朗  

2016年10月12日水曜日

リハビリテーションのご紹介 〜どんぐり通信 2016年10月号より

皆さん、風が冷たくなってきて秋の到来を感じていることでしょう。3月に赴任し、早くも半年経ちました作業療法士の石川です。前任の堀理学療法士との違いについて、今回簡単に作業療法士の仕事を紹介していきます。

《作業療法士とは?》
 病気やケガなどが原因で不自由さを抱える人に対して、『普段行っている作業活動を取り入れてリハビリをする』というイメージが合っているかと思います。
 例えば畑仕事、家事動作など心身を鍛える作業。また織物、木工、書道、将棋、園芸や体操といった趣味活動などの心身をリラックスさせる作業。実は皆さんは心身の健康のために、自然と作業療法をしているのです!
 それらの作業が行いにくくなった時のサポートが作業療法士の出番と思ってもらえればと良いと思います。ですから、筋力トレーニングのみならず、趣味活動、体操、家事動作、仕事・・・と様々の活動の支援をしているのが作業療法士の仕事です。
作業療法士は、患者さん本人や医師などと相談しながら、それぞれの患者さんに合うプログラムを考え、訓練を行います。

リハビリについてのご相談は,主治医または
リハビリ室・石川まで声をおかけ下さい!
《当院で行っているリハビリの種類》
入院リハビリ:入院患者様が対象。
外来リハビリ:外来通院できる方が対象。
通所リハビリ:外来通院できない方でリハビリを
必要とする方が対象(送迎可能)。
訪問リハビリ:自宅に訪問してリハビリを必要と
とする方が対象(作業療法士が
訪問します)。

仕事納め。2023年も1年間お世話になりました!~診療所かわら版12月号

本日の午前診療をもって、年内の通常診療は終了となりました。 午後は恒例の大掃除。わたくし、小さい頃から掃除や片づけが大の苦手なもので、神経を使いすぎるのか掃除をした次の日に熱を出して寝込む習性があります。 …なんて頓狂な方はめったにいらっしゃらないと思いますので、この年末年始にお...