2017年1月29日日曜日

ウイルス性胃腸炎について 〜診療所かわら版2017年12月号より〜

毎年 冬~春にかけてウィルス性胃腸炎が流行します。
今回は症状や対処法、適切な予防法についてご紹介します。

■ 症状
主な症状は吐き気、おう吐、下痢です。腹痛、熱を伴う場合もあります。

■ かかってしまったら
特効薬はなく、整腸剤や吐き気止めなどの対症療法が基本です。脱水症にならないように、できる限り水分の補給をすることが一番大切です。場合によっては医療機関で点滴をすることもあります。

■ 予防
食中毒による場合もありますが、多くの胃腸炎は人から人への感染によって発症します。特に嘔吐物や便には多量のウィルスが含まれているため、処理にあたる方はマスク・手袋をしっかり着用しましょう。最も重要な予防方法は手洗いです。帰宅時、食事前には、家族の方々全員が流水・石けんによる手洗いを行うようにしてください。

■ ノロウィルス感染症の迅速検査
ウィルス性胃腸炎は様々なウィルスによって起こりえますが、中でもノロウィルスは人から人へ感染しやすく、毎年全国で流行します。今年度より、ノロウィルス感染症の迅速検査を当院で行えるようになりました。下記の方は保険診療となりますが、その他の方は自費診療となり、約3,000円をご負担いただきます。ご希望の方は受診時に医師へご相談ください。
検査を保険診療で行うことのできる方
・3歳未満の方 ・65歳以上の方
・悪性腫瘍の診断が確定している方
・臓器移植後の方・抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤、免疫抑制効果のある薬剤を投与中の方

更別村国民健康保険診療所
医師 黒岩冴己

2017年1月6日金曜日

医業も父親業も日々鍛錬. 第24回 子どもが開く新しい世界 〜どんぐり通信2016年1月号より〜

 「ついに終わってしまった.」
 6年生の息子が更別ジャガーズ(野球少年団)を卒団したとき,そんな気持ちになりました.
 「野球をやる.」息子が言い出したのは2年生の冬です.月曜日を除く平日は毎日3時間の練習.土日は試合づけで年間80試合以上こなす.「ふるさと館」が可能にする雪解け前2月からのシーズンイン.当然ながら保護者のサポートなしには成立しませんので出番が多い.4年間,全うできる気がしなかったのを覚えています.
 平日は遅くまで仕事,土日は出張で不在がちな私ですが,空いた時間はほぼすべて練習や試合のお手伝いです.負担感もありましたが,いつの間にかそのような気持ちは薄らいでいきました.
 野球を通じて子どもたちが更別ジャガーズという小さな社会の一員として成長して行く姿に目を奪われたのです.監督,指導員の皆様と保護者の私たち.みんなで見守る中で,自分のことだけで精一杯の子どもたちが仲間を思いやり励まし合うようになり「チーム」を作っていく.その過程を間近でみられるのはチームスポーツならではのことかも知れません.
 練習や試合,その後の飲み会で保護者同士の交流も深まり大人同士の友情?みたいなものも生まれ,気がつくと練習や試合に積極的に参加し心の底から楽しんでいる自分がいました.
 華々しい成績は残せなくても,最後までやりきった子どもたちを誇りに思う気持ち,皆さんへの感謝の気持ち,同時に一抹の寂しさ.いろいろな感情が入り交じった,10月末の解団式でした.
 今まで経験したことのない世界,新しいチャレンジと学び,人生の充実…そういったものを子どもが半ば強制的に与えてくれることもある.私はそういうものは(医師という)仕事から与えられるものと思っていたのですけれど,そんなことに気づいた今日この頃です.
 皆様はいかがでしょうか? そんなこと,とっくに気がついてました?
 クリスマス,お正月,冬休みがやってきますね.この冬,子どもたちは私たちにどんな新しい世界をみせてくれるでしょうか?
201612
更別村診療所

山田康介

仕事納め。2023年も1年間お世話になりました!~診療所かわら版12月号

本日の午前診療をもって、年内の通常診療は終了となりました。 午後は恒例の大掃除。わたくし、小さい頃から掃除や片づけが大の苦手なもので、神経を使いすぎるのか掃除をした次の日に熱を出して寝込む習性があります。 …なんて頓狂な方はめったにいらっしゃらないと思いますので、この年末年始にお...